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イギリス3大ブルース・バンドの一角! サヴォイ・ブラウンの名盤・レア盤紹介

2020/11/2

60年代のイギリスは、以降の欧米のロック/ポップスのシーンの音楽傾向を決定づける事になったバンドやミュージシャンが次々にデビューした時代です。ブームの背景には、アメリカのブラック・ミュージックがありました。ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ヤードバーズといったシーンを牽引したグループのほとんどが、ブラック・ミュージックをフォローしていました。裏を返せば、イギリスにはアメリカの大衆音楽に相当するだけの音楽がなかったのでしょう。

先達なしで立ち上がったシーンだけに、伝統にとらわれない斬新な音楽が次々に誕生した一方、作曲や演奏の技術は成熟しきっていませんでした。シーン初期にロックンロールやリズム&ブルースなどのビート系音楽のカバーが多かった事は、複雑な事をやる所まで技術が追い付いていなかったというマイナス方向の理由もあったでしょう。ギターのコードと歌だけで成立できるR&Bやチャート系ソウルのフォローはしやすかったでしょうが、アコースティック・ブルースのようなモノトニック・ベースの演奏などは、カバーしたくても出来なかったでしょう。

こうした状況が、60年代後期のブルース・バンドの台頭によって一変します。ポール・コゾフ、ピーター・グリーン、エリック・クラプトンなど、イギリスで結成されたブルース・バンドからは優れたプレイヤーが数多く輩出されました。こうした名プレイヤーの出現で、アイドルバンドによる一過性のブームで終わってもおかしくなかったイギリスの「産業音楽」シーンが飛躍的に進化し、巨大な「音楽」シーンへと発展していきます。

そのシーンの中心で、3大ブリティッシュ・ブルース・バンドと呼ばれたのが、フリートウッド・マック、チキン・シャック、そしてサヴォイ・ブラウンでした。途中でAOR化したフリートウッド・マック、短命に終わったチキン・シャックと違い、サヴォイ・ブラウンは一貫してブルース・ロックの演奏を続け、なんとコロナ禍となった2020年にも新作アルバムを発表し、ブリティッシュ・ブルース・ロックの雄として君臨しています。

今回は、そんなサヴォイ・ブラウンの名盤、人気盤を紹介させていただきます。

 

■Savoy Brown Blues Band / Shake Down (Decca, 1967)

67年発表、サヴォイ・ブラウンのデビュー・アルバムです。この頃は「サヴォイ・ブラウン・ブルース・バンド」と名乗っていました。ヴォーカルを務めたブライス・ポルティウスはブラック・ミュージシャンで、彼が英ロック初のブラック・ミュージシャンだという説があります。60年代にブラック・ミュージシャンをフロントに据えた点でも、どれだけブルースをリスペクトしたバンドであったのか分かります。

サヴォイ・ブラウンの中心メンバーはギターのキム・シモンズです。彼のギターがリフを刻むアプローチをし、ベースやドラムが激しくドライブするので、ブルース・バンドといっても相当にロック色が強く、聞きようによってはハード・ロックの原型とすら言えそうな音楽です。

ここまで格好良い音楽を演奏しながら、このデビュー・アルバムがそこまでヒットしなかったのは、60年代UKデッカのねじれた流通も原因のひとつだったのではないでしょうか。リリース当初はUS盤がリリースされず、これは当時の欧米マーケットでは大きな打撃でした。それだけに初回プレスの出回り数が多くなく、DECCAレッドラベルのUKオリジナル・モノ盤は高額。DECCAブルーラベルのステレオ盤も人気です。

 

■Savoy Brown / Getting To The Point (Decca, 1968)

サヴォイ・ブラウン躍進の原動力となったセカンド・アルバムで、サヴォイ・ブラウン代表作といわれる事もある1枚です。このアルバムからバンド名が「Savoy Brown」となります。

サヴォイ・ブラウンはメンバーの入れ替わりが激しいバンドで、実に60人近いミュージシャンが出入りしてきました。その中でもっともサヴォイ・ブラウン的といえるラインアップをあげるとしたら、68年発表の本作から70年あたりではないでしょうか。バンド・マスターのキム・シモンズを中心に、ロンサム・デイヴ・ペヴェレット Dave Peverett やロジャー・アール Roger Earl といった、のちにフォガットを結成するメンバーがサイドを固めます。前作以上にシカゴ・ブルース色が強まり、このアルバムから「三大ブリティッシュ・ブルース・バンド」と呼ばれるようになり、ロック史に名を残す事になりました。

オリジナルUK盤は、「アンボックスド」と呼ばれるDECCA のロゴマークに外枠のついてない青ラベルで、日本以上に海外で人気がある高額盤です。なお、このアルバムからイギリス以外の盤が作られるようになりましたが、センスが良いとはお世辞にも言えないUK盤と違い、US盤は迷路とコラージュによるセンスの良いジャケットデザインとなり、これも人気があります。

 

■Live in Central Park (Relix, 1985)

リリースは85年ですが、1972年のライブ録音盤です。ロンサム・デイヴ、ロジャー・アール、トニー・スティーヴンスというプレイヤーが一気に脱退してフォガットを結成したため、バンドは存続の危機を迎えます。しかし「災い転じて福となす」といわんばかりに、バンドはキム・シモンズを中心に据えた強力なブルース・ロック・バンドへと生まれ変わります。

チキン・シャックやUFOで活躍したポール・レイモンドがオルガン&ヴォーカルで加わり、キム・シモンズのギターはさらいロック色を強めます。それでもこの音楽をハード・ロックではなくブルース・ロックと感じるところが、サヴォイ・ブラウンたるゆえんなのでしょうね。曲も粒ぞろいで、サヴォイ・ブラウンの隠れ名盤です。

 

■ブリティッシュ・ロック驚異の長寿バンドは、今も名作を生み出し続ける

サヴォイ・ブラウンはブリティッシュ・ロック黎明期から存在する伝説のバンドに思えますが、なんと今も現役です。バンドの結成された65年は、アメリカ軍によるベトナム北爆が行われた年です。そしてこの記事を書いている2020年は、コロナ禍で世界が激動した年。日本での知名度はもうひとつですが、イギリスではファンに愛され続けている名バンドなのですよね。

ライバル・バンドであったチキン・シャックのスタン・ウェッブが参加した時期、キム・シモンズ&サヴォイ・ブラウンと名乗った時期、ウエストコースト・サウンドに近づけて産業ロックのようになってしまった時期など、長い歴史の中で多少の変化はありましたが、戻ってくるところは常に骨太のブルース・ロックでした。2017年作『Witchy Feelin’』ですら懐古ロックになっておらず、不良親父たちが迫力あるブルース・ロックを演奏していて、しびれました。

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